神社の守り人になった少年と、そこに住むあやかし達の交流を描いた和風ファンタジー。※完結済。
一人、小さな神社を守りながら、慎ましやかな暮らしを送る少年・速燈。この日も何をするでもなく、冬景色を窓の外に眺めていると、見知った客人がやって来た。家に招き入れ、あれこれ話に興じるうちに、いつしか足は外へと向かい……
桜の季節。庭の桜も満開に咲き誇っている。ところが、ふと見遣ったその桜の木に、ひとつの異変を見つけるのだが……
麗らかな陽気に誘われてか、小さな神社には今日も参拝客が訪れる。彼らとのやり取りの中、ひとつの疑問が頭に浮かぶ。それを確かめずにはいられなくなり……
学校の帰り道。傘を忘れ、雨に打たれながら家路を急ぐ。けれども、こんな日に限って道中呼び止められるのは……
家の外から何やら喧騒が聞こえてくる。一度は無視を決め込もうとするが、しばらく経っても静まる事のないそれに、ついつい興味が芽生えてしまい……
真夜中にふと目が覚め、障子の外を窺うと、そこには目を見張る大きな月が浮かんでいた。その月の様子に誘われてか、家に棲み付くものたちが騒めいているようなのだが……
突然、姉が帰って来た。聞けば近くで、何か用事があると言う。話を聞くうち、いつの間にやら用事を手伝わされることになり……
いつも通りの景色の中に、ほんの少しだけ感じる違和感。気にする程では無いのかもしれないが、気にしてしまった後ではそれも出来なくなってしまい……
何とも珍しいことに、従兄の輔毅君が礼儀正しく、正面玄関からこの家を訪れた。どうしても聴いてほしい頼みがあると言うのだが……
年の瀬が近付いて、再び姉が帰って来た。また、何やら用事を手伝わせようということらしいのだが……
我が家に人が集まり、何やらただならぬ雰囲気を醸しているが、自分は相変わらず蚊帳の外。気にはなるが、尋ねることも出来ず、ひとり悶々としていると……
いつもの家。いつもの景色。けれどもここは、いつもと全く違う場所。そこにいるのは毎日顔を合わせる彼ら、それから彼ら以外にも……